
昨今のスーツの販売現場ではシーズン問わず面接用のスーツについての問い合わせが増えています。
需要は「フレッシャーズ」「転職」「社内面接」など様々です。
面接では話す内容だけでなく、外見の第一印象も重要な評価ポイントです。
しかし目的は同じ「面接」でも状況によってご案内する内容は変わります。
「新卒の面接はどんなスーツを着ればいい?」
「転職面接でもリクルートスーツでいい?」
「面接に使うネクタイや靴に決まりはある?」
など、不安を感じる方も多いようで、実際に販売現場でも幅広い年齢層のお客様から同じような相談を受けます。
この記事では、面接で失敗しないスーツ選びの基本ルールを
販売歴15年以上・現役スーツ販売員の経験をもとに、初心者にもわかりやすく解説します。
面接で企業が見ているのはおしゃれさではなく清潔感

高級スーツよりサイズ感が重要
前提としてスーツは値段ではありません。
TPOに合った色柄のスーツをきれいに着れているかが重要視されます。
もちろんブランド生地を使った高級なスーツは見栄えします。
しかし、いくら高級なスーツを着てもサイズ感が合っていなければ、見た目での採用担当の高評価は得られません。
まずは色柄、サイズ選びを間違わないことが大切です。
第一印象は数秒で決まる
これは面接に限ったことではありませんが、人は人をまず見た目で判断します。
初見の一瞬で「こんな感じの人かな?」という先入観を持ち、そのイメージを持った上で会話をし、「なるほど、こういう人物なんだ」という理解を深めていきます。
つまり、第一印象は見た目です。
もちろん人の価値は見た目だけでは決まりませんが、スタート地点がマイナス評価だとどうしても不利になってしまいます。
面接官は服装から社会人としての常識を見る
筆者(私)もこの業界に15年以上属していると人事面接を経験する機会がありましたが、見た目はかなり大事な情報源です。
要点は「清潔感はあるか」「一般常識はあるか」「面接(企業)に対して誠意を感じるか」などです。
そしてそれらの情報は「社会人としての常識が備わっているか」に集約されます。
もちろんその後の質疑応答で評価は変動しますが、採用担当者の中には「最低限これくらいは押さえていてほしい」という基準が必ずあります。

面接でおすすめのスーツはネイビーかグレー※例外もあり

ネイビー無地が最も無難でおすすめ
兎にも角にもスーツはネイビーが無難で王道です。
「フレッシャーズ」「転職」「社内面接」など、いかなるシーンでも畏まった印象を演出でき、最も好印象を与えやすい色になります。
ただし色のトーンが明るすぎたり、柄が強かったりするとその限りではありません。
ダークトーンで無地のネイビースーツを選択するのが無難です。
グレーも問題なく着用できる
グレースーツも色の特徴から謙虚で落ち着いた雰囲気が演出でき、
好印象を得やすいスーツになります。
注意点は、明るすぎて白っぽいライトグレーや、
ストライプやチェックなど柄が強すぎる場合です。
面接に挑むスーツとしては派手な印象になってしまうため、
ミディアムグレーや暗めのチャコールグレーがおすすめです。
柄は無地、もしくは目立たない程度のストライプが無難になります。
ブラックスーツはフレッシャーズの人には推奨できる
おすすめはネイビースーツとグレースーツですが、ブラックスーツも選択肢には入ります。
先述の通りリクルートスーツに決まりはありませんが、実際の販売現場では若年層向けの「リクルートスーツ=ブラックスーツ」として展開されている企業が多いのも事実です。
現在の若年層向けリクルートスーツの定番は無地のブラックスーツです。
ただし「若者向け」というイメージがついて回るため、ミドル世代以降の転職活動で着用すると少し垢抜けない印象になることがあります。
転職活動ではネイビーやグレーの方が経験値や信頼感を演出しやすくおすすめです。
関連記事:スーツの色選び|ネイビー・グレー・ブラックどれを買うべき?

面接で失敗しないシャツとネクタイの選び方
シャツは白無地が基本
「かしこまった謙虚な印象」が有利とされるシーンなので、
シャツ生地は堅いフォーマルシーンでも使用可能な白の無地(白ブロード)が基本です。
襟型に関しても、カジュアルな印象のボタンダウンやショート過ぎるワイドカラーは避けましょう。
レギュラーカラーやセミワイドカラーあたりが無難な選択です。
ネクタイはネイビー系・ボルドー系がおすすめ
ネクタイは基本のネイビー、次いでボルドー(少し暗めの赤)が定番でおすすめです。
ネイビーはしっかりとした堅さの中にフレッシュさを演出でき、ボルドーは意欲的で熱量が高く力強い印象を与えます。
色のトーンには注意が必要で、暗すぎると顔色が暗く見え、明るすぎると誠実さを欠いた印象になります。
柄に関してはシンプルなストライプ柄が嫌味がなく定番です。
避けたい色柄とは
顔映りの印象はネクタイの色味に依存します。
避けた方がいい色は、明るすぎる色や暗すぎる色全般です。
また、パープルやイエロー、ブラウンなど主張が強い色も避けた方が無難です。
柄に関しては、カジュアル感の強いチェック柄やクラシック感の強い大柄の小紋柄、ペイズリー柄などは第一印象を「個性的」に寄せてしまうためおすすめできません。
関連記事:スーツに合うシャツの選び方|初心者が失敗しない基本ルール
関連記事:スーツとネクタイの合わせ方|初心者でも失敗しない色・柄の基本ルール

革靴・ベルト・バッグの基本ルール
スーツのパートでもお伝えした通り、面接のスタイルは「これじゃなきゃダメ」という決まりはありません。
しかし面接に挑むにあたり、有利に見られるか不利に見られるかは確かに存在します。
革靴は黒の内羽根ストレートチップ
かしこまったスーツの相方はいつでも黒の内羽根ストレートチップが鉄板です。
もちろん堅いシーンで使える革靴は他にもありますが、万人が見て「これが最適解」という印象を与えられるのは黒の内羽根ストレートチップです。
ベルトは革靴と色を合わせる
革靴とベルトの色合わせはスーツスタイルの基本的なマナーです。
細かい部分ですが、このような基本を押さえているかどうかで印象は大きく変わります。
黒い革靴を履くなら黒ベルトを合わせるのが基本です。
バッグは黒のブリーフケースが無難
これに関しては靴にも言えることですが、バッグは「好み」と「自己表現」が強く現れるアイテムの一つです。
面接の場で求められているのは、その場に適した謙虚かつ機能的なバッグです。
スーツはダークトーン、靴とベルトは黒、ときたら選ぶべき色は黒です。
形はラフさよりも謙虚さを感じる手持ちタイプ、着席時に床へ置いても倒れにくい自立型が理想です。
その条件を満たすビジネス向けのブリーフケース型を選ぶのが最適解になります。
関連記事:スーツに合う革靴は黒?茶?|初心者が失敗しない選び方
関連記事:スーツに合うベルトの選び方|色・幅・素材で失敗しない基本ルール
関連記事:スーツに合うバッグの選び方|初心者が失敗しない基本ルール

リクルートスーツというスーツは存在しない
スーツの販売現場で面接用のスーツをお探しのお客様からの第一声は「リクルートスーツください!」がほとんどです。
しかし厳密に言うと、リクルートスーツというスーツは存在しません。
これはリクルートのためだけに作られたスーツが存在しないという意味です。
あくまで「リクルートに向いているビジネススーツ」を選び、コーディネートしているだけです。
ただし世間一般には「就職活動に使うスーツはこういうもの」という定番イメージが存在します。
そのため初心者の方は、まず王道のスタイルを選ぶのが失敗しない近道です。
関連記事:スーツ選びで失敗しない7つの基本
新卒・転職・社内面接で服装は変わる?

どのパターンも最優先は「清潔感」と「謙虚さ」です。
基本的なコーディネートは共通でも問題ありません。
しかし、より好印象を狙うのであれば状況に応じて少し変化を持たせるのも有効です。
新卒面接の場合
テーマは「フレッシュさ」です。
あえて垢抜けを狙わず、基本を徹底しましょう。
テンプレートコーデ
- スーツ:無地のネイビーまたはブラックスーツ
- シャツ:白のブロード(無地)シャツ
- ネクタイ:ネイビーのストライプタイ
- ベルト:黒革のシンプルベルト
- シューズ:黒の内羽根ストレートチップ
- バッグ:ナイロン・ポリエステル製の黒ブリーフケース
転職面接の場合
テーマは「経験値と信頼感」です。
スーツ選びは若年層向けのブラックスーツよりもネイビーやグレーの方が、仮にスーツにこれまで縁がなかったとしても着慣れた雰囲気が出やすく、経験値や信頼感を演出しやすくなります。
テンプレートコーデ
- スーツ:ネイビーまたはグレースーツ(柄可)
- シャツ:白のブロード(無地)シャツ
- ネクタイ:ネイビーまたはボルドーのストライプ・小紋柄
- ベルト:黒革のシンプルベルト
- シューズ:黒の内羽根ストレートチップ
- バッグ:ナイロン・ポリエステル・レザー製の黒ブリーフケース
社内面接の場合
テーマは「謙虚さ」です。
就職活動ではなく勤めている会社での面接なので、普段よりも少しかしこまったコーディネートが誠意の表現になります。
テンプレートコーデ
- スーツ:ネイビーまたはグレースーツ
- シャツ:白のブロード(無地)シャツ
- ネクタイ:無地のネイビーまたはボルドータイ
- ベルト:黒革のシンプルベルト
- シューズ:黒の内羽根ストレートチップ
- バッグ:ナイロン・ポリエステル・レザー製の黒ブリーフケース

面接でやりがちなNG例
面接のスーツスタイルに大切なのは「基本」です。
しかし面接がスーツスタイル初体験の人からすると、その「基本」が分からないのは当たり前です。
ここでは、そんな基本が疎かになってしまっている代表的なNGパターンを紹介します。
関連記事:スーツ選びで失敗しない7つの基本

サイズが合っていない
最も目立つのがサイズ感です。
スーツは生地の高級感よりもサイズ感が重要視されます。
特に新卒の人はカジュアルシーンでありがちなオーバーサイズにならないよう注意しましょう。
サイズ感はジャストフィット(各所ひとつまみ程度の余裕)が基本です。
シワや汚れが目立つ
清潔感がないのは何においても不利に働きます。
そして大切な面接の場にシワだらけ、汚れが目立つ状態で臨むのは相手に対して失礼にあたります。
シワに関してはアイロンが理想ですが、難しい場合はクリーニングを利用しましょう。
派手な色柄を選ぶ
スーツスタイルに大切なのはTPOに合った色の選択です。
一般的なイメージとして、派手な色柄は自己主張が強い印象を与えます。
面接における色柄選択の基準は「誠意」と「演出したい雰囲気」です。
カジュアルなバッグや靴を使う
昨今はビジカジの浸透により、スーツスタイルでもバックパックやスニーカーが一般化してきました。
しかし面接では依然として不評なケースが多いです。
かしこまった雰囲気が好印象につながりやすいシーンなので、バッグは黒のブリーフケース、シューズは黒の内羽根ストレートチップを選ぶのが無難です。

まとめ

面接では高価なスーツやおしゃれな着こなしよりも、清潔感とサイズ感が重要です。
迷ったら、新卒の人はブラックスーツ、転職や社内面接の人はネイビースーツを基準に考えましょう。
また、小物は白シャツ・黒ベルト・黒革靴を基準に考えれば大きな失敗はありません。
まずは基本を押さえ、面接官に「安心感」と「誠意」を与える服装を目指しましょう。
人はまず見た目で判断します。
第一印象でマイナスにならないことが、好印象を与える近道です。



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