
みなさんは、革靴のお手入れにブラシを使っていますか?
シューケア用品売り場には、見た目がよく似たブラシが何種類も並んでいます。
「馬毛と豚毛は何が違うの?」
「ブラシは1本だけではダメ?」
「どちらを先に使えばいい?」
販売現場でも、初めてお手入れ用品を購入するお客様からよく聞かれる質問です。
結論から言うと、馬毛ブラシと豚毛ブラシは次のように使い分けます。
- 馬毛ブラシ:革靴表面のホコリを落とす
- 豚毛ブラシ:塗った革靴クリームをなじませる
見た目は似ていますが、毛の硬さと使用する工程が違います。
今回はスーツ販売歴15年以上の経験をもとに、馬毛ブラシと豚毛ブラシの違いや正しい使い方、初心者が失敗しにくい選び方を解説します。

📌この記事は定期的に内容を見直し、最新情報へ更新しています。
馬毛ブラシと豚毛ブラシの違い【結論】
馬毛ブラシと豚毛ブラシの大きな違いは、毛の硬さと役割です。
馬毛は比較的柔らかく、毛足が長いため、革靴表面や縫い目に付着したホコリを払い落とすのに向いています。
豚毛は馬毛より硬く、強いコシがあるため、革靴クリームを全体へ広げてなじませる工程で使用します。
| 種類 | 毛の特徴 | 役割 | 使うタイミング |
|---|---|---|---|
| 馬毛ブラシ | 柔らかく毛足が長い | ホコリ落とし | お手入れの最初 |
| 豚毛ブラシ | 硬くコシがある | クリームをなじませる | クリームを塗ったあと |
馬毛ブラシは「掃除するブラシ」、豚毛ブラシは「クリームをなじませるブラシ」と覚えておきましょう。

馬毛ブラシはホコリ落としに使う
革靴は一日履くだけでも、砂ボコリや繊維くずなどが付着します。
そのまま放置すると、歩行や保管中の摩擦によって革表面へ負担がかかり、汚れも定着しやすくなります。
柔らかく毛足の長い馬毛ブラシなら、革靴表面を傷付けにくく、羽根の付け根や縫い目、履きジワなどの細部へ毛先を入り込ませられます。
日常のお手入れでは、帰宅後に馬毛ブラシで軽くホコリを落とすだけでも十分です。
豚毛ブラシはクリームをなじませる
豚毛ブラシは、革靴クリームを塗ったあとの仕上げに使用します。
硬くコシのある毛で素早くブラッシングすると、クリームを薄く均一に広げ、履きジワや縫い目に残った塗りムラを整えられます。
また、ブラッシングによる摩擦で、革靴の自然なツヤを引き出しやすくなるのも特徴です。
ただし、豚毛ブラシには使用したクリームの色が残ります。
黒色クリームに使ったブラシを明るい茶色の革靴へ使用すると、色移りする可能性があるため注意しましょう。

馬毛ブラシと豚毛ブラシの使い方
馬毛ブラシは軽く大きく動かす
馬毛ブラシは、革靴へ強く押し付ける必要はありません。
毛先を軽く当て、手首を使って大きく素早く動かします。
つま先から甲、側面、かかとの順に全体をブラッシングし、
靴ひもの下や羽根の付け根、縫い目に残ったホコリも払い落としましょう。
片足30秒程度でも、日常的なホコリ落としには十分です。

豚毛ブラシは適度な力で素早く動かす
革靴クリームを薄く塗ったら、豚毛ブラシで全体をブラッシングします。
馬毛ブラシより少し力を加えますが、強く押し付ける必要はありません。
毛先を革へしっかり当てながら素早く動かし、クリームを均一になじませます。
最後に清潔なクロスで乾拭きすると、余分なクリームが取れて自然なツヤへ仕上がります。

豚毛ブラシはクリームの色ごとに分ける
豚毛ブラシには、使用を重ねるほど革靴クリームの色が残ります。
そのため、基本的には次のように分けるのがおすすめです。
- 黒クリーム用
- 茶色クリーム用
- 無色クリーム用
💡最初から3本すべて揃える必要はありません。
まずは所有している革靴で最も使用頻度の高い色に合わせて1本購入し、革靴やクリームの色が増えたら追加しましょう。
黒クリームに使用した豚毛ブラシをライトブラウンやベージュの革靴へ使うと、色が移る可能性があります。持ち手へ「黒用」「茶用」とシールを貼っておくと間違いを防げます。
革靴のお手入れでブラシを使う順番
基本的なシューケアでは、次の順番で馬毛ブラシと豚毛ブラシを使用します。
- 馬毛ブラシで砂やホコリを落とす
- 必要に応じてクリーナーを使う
- 革靴クリームを薄く塗る
- 豚毛ブラシでクリームをなじませる
- クロスで乾拭きする
クリーナーは毎回使うものではありません。
古いクリームや汚れ、ベタつきが気になる場合だけ使用し、普段は馬毛ブラシによるホコリ落としを中心に行いましょう。

革靴のお手入れ全体の流れを確認したい方は、
▶︎革靴の手入れ方法|初心者でも5分でできる簡単シューケアも参考にしてください。
【革靴クリーナーのおすすめは?初心者向けに選び方・使い方・注意点を解説】
【革靴クリームのおすすめ|初心者が失敗しない選び方を販売歴15年以上が解説】
革靴用ブラシの選び方
自宅用は手のひらで握れるサイズを選ぶ
革靴全体へ使うブラシは、手のひらで握れる程度の大きさがおすすめです。
小型ブラシは収納や持ち運びには便利ですが、革靴全体をブラッシングするには時間がかかります。
自宅で使うなら、全長15〜18cm程度を目安にすると、広い範囲と細かな部分の両方を扱いやすくなります。
毛量と毛質を確認する
毛量が多いブラシは革へ当たる面積が広く、馬毛ならホコリを払い落としやすく、豚毛ならクリームを広げやすくなります。
ただし、同じ馬毛や豚毛でも、商品によって毛の硬さや長さは異なります。
可能であれば店頭で毛質やコシを確認しましょう。
持ち手の形状を確認する
ブラッシングではブラシを素早く動かすため、持ち手の握りやすさも重要です。
側面に指をかける溝があるものや、適度な厚みを持つ木製ハンドルは、手が滑りにくく力を調整しやすくなります。
高価な商品であることより、自分の手に合うことを優先しましょう。
初心者は馬毛と豚毛を1本ずつ揃える
最初から仕上げ用の山羊毛やたてがみブラシまで用意する必要はありません。
まずは、日常のホコリ落としに使う馬毛ブラシと、クリームをなじませる豚毛ブラシを1本ずつ揃えましょう。
複数の道具を一度に揃えたい場合は、基本用品がまとめられた靴磨きセットを選ぶ方法もあります。
【靴磨きセットのおすすめは?初心者に必要な道具と失敗しない選び方を販売歴15年以上が解説】
おすすめの革靴用ブラシ4選

ここでは、初心者向け・自宅用・豚毛・仕上げ用の4つに分けて、定番ブラシを紹介します。
価格や在庫、商品の仕様は変わる場合があるため、購入前に商品リンク先の最新情報を確認してください。
初めての馬毛ブラシなら「M.MOWBRAY ミニホースブラシ」
初めて革靴用ブラシを購入する方には、M.MOWBRAY ミニホースブラシがおすすめです。
柔らかく密度の高い馬毛を使用した、全長11cmの小型ブラシです。
革靴表面のホコリ落としや普段のお手入れ用として案内されており、収納しやすく、出張や旅行にも持ち運びやすいのが特徴です。
一方で、自宅で複数の革靴を短時間でブラッシングしたい方には、小さく感じる場合があります。
- 初めて馬毛ブラシを購入する人
- 価格を抑えてホコリ落としを始めたい人
- 収納や持ち運びやすさを重視する人
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自宅で長く使うなら「SANOHATAブラシ 馬毛」
革靴を日常的に履き、使いやすい大きさと毛量を重視する方には、
同じくM.MOWBRAYが長年のシューケア経験から得たノウハウを注ぎ込み、
日本の熟練職人と共にプロデュースしたこだわりのブランドであるSANOHATAブラシ 馬毛がおすすめです。
適度に柔らかい馬毛が高密度に植えられており、革靴表面だけでなく、縫い目などの細かな部分に付着したホコリも払い落としやすくなっています。
公式でもホコリ落とし用の馬毛ブラシとして案内されている、日本製の本格的なモデルです。
ミニブラシより価格帯は上がりますが、自宅で複数の革靴を手入れする方には使いやすい一本です。
- 革靴を複数所有している人
- 大きさと毛量を重視する人
- 自宅で長く使える馬毛ブラシが欲しい人
クリームをなじませるなら「M.MOWBRAY ワークブラシ+」
革靴クリームを塗ったあとのブラッシングには、M.MOWBRAY ワークブラシ+がおすすめです。
コシのある豚毛を使用した全長15.5cmのブラシで、革靴クリームをなじませ、ツヤを引き出す仕上げ用として使えます。
ブラックとホワイトが用意されており、公式でも色移りを防ぐためにクリームの色ごとにブラシを分ける方法が推奨されています。
- 革靴クリームを使用する人
- 黒用と茶系用を分けて揃えたい人
- 扱いやすいサイズの豚毛ブラシが欲しい人
黒クリームにはブラック、茶色や無色クリームにはホワイトを使うと、ブラシの用途を見分けやすくなります。ただし、ブラシ本体の色ではなく、使用したクリームの色で管理してください。
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仕上がりを高めるなら「SANOHATAブラシ たてがみ」
基本の馬毛ブラシと豚毛ブラシをすでに持っており、仕上がりへこだわりたい方には、SANOHATAブラシ たてがみがおすすめです。
通常の馬毛より細く柔らかい馬のたてがみを使用しており、ブラッシング跡が残りにくいのが特徴です。
公式では、コードバンやハイシャイン仕上げ、革小物の仕上げ用として案内されています。
初心者に必須ではなく、ホコリ落とし用の馬毛ブラシや、クリームをなじませる豚毛ブラシの代わりにもなりません。
- 基本の馬毛と豚毛をすでに持っている人
- コードバンの革靴を所有している人
- 鏡面磨き後の仕上がりを整えたい人
実際に私自身もこのブラシを使って手入れしていますが、仕上げた時の見栄えはいつも感動ものです。
初心者が最初に揃えるならどれ?
- 手頃に始める:ミニホースブラシ+ワークブラシ+
- 自宅で長く使う:SANOHATAブラシ 馬毛+ワークブラシ+
- 仕上がりへこだわる:基本の2本を揃えたあと、たてがみを追加
初めから高級ブラシをすべて揃える必要はありません。
迷った場合は、馬毛のミニホースブラシと豚毛のワークブラシ+から始めれば、基本的な使い分けを実践できます。
初心者がやりがちな失敗

馬毛と豚毛を同じ用途で使う
馬毛ブラシはホコリ落とし、豚毛ブラシはクリームをなじませるために使用します。
同じブラシで両方の工程を行うと、馬毛へクリームが付着し、日常のホコリ落としに使いにくくなる場合があります。
豚毛ブラシを色分けしない
黒クリームに使った豚毛ブラシを、明るい茶色の革靴へ使うと色移りする可能性があります。
所有する革靴の色に合わせて分け、持ち手に用途を表示しましょう。
強く押し付け過ぎる
ブラッシングは、力任せに擦ればよいわけではありません。
毛先を革へ適度に当て、素早く均一に動かすことが大切です。
特に柔らかく繊細な革は、目立たない部分で力加減を確認しましょう。
小型ブラシだけですべて済ませる
ペネトレイトブラシなどの小型ブラシは、クリームを塗る作業には便利ですが、革靴全体のホコリ落としや仕上げには向いていません。
革靴全体へ使える大きさの馬毛ブラシと豚毛ブラシを用意しましょう。
ブラシを水洗いする
天然毛や木製ハンドルを使ったブラシは、水洗いすると毛質が変化したり、持ち手が反ったりする場合があります。
使用後は毛先を軽く払い、ブラシ同士をこすり合わせるなど、乾いた状態で汚れを落としましょう。
ワークブラシ+についても、公式は仕上げ用ブラシを水洗いせず使用する方法を案内しています。
よくある質問

馬毛ブラシと豚毛ブラシは両方必要?
基本的なお手入れを行うなら、1本ずつ揃えるのがおすすめです。役割が異なるため、使い分けた方が効率よく仕上げられます。
最初に1本だけ買うならどちら?
馬毛ブラシがおすすめです。革靴を履いたあとのホコリ落としに使え、クリームを使用しない日常ケアにも役立ちます。
馬毛ブラシでクリームをなじませてもいい?
基本的には豚毛ブラシを使いましょう。馬毛へクリームが残ると、ホコリ落とし用として使いにくくなる可能性があります。
豚毛ブラシは黒用と茶色用で分けるべき?
色移りを防ぐため、クリームの色ごとに分けるのがおすすめです。最初は使用頻度の高い色から揃えましょう。
スエードにも使える?
スエードやヌバックなどの起毛革には、素材に合った専用ブラシを使用しましょう。一般的な馬毛・豚毛ブラシだけですべての起毛革へ対応できるわけではありません。
まとめ

馬毛ブラシと豚毛ブラシは、見た目が似ていても役割が異なります。
馬毛ブラシは、柔らかく毛足の長い毛で革靴表面のホコリを払い落とすためのブラシです。
豚毛ブラシは、硬くコシのある毛で革靴クリームをなじませ、自然なツヤを引き出すために使用します。
初めて揃えるなら、まず馬毛ブラシを1本用意し、革靴クリームを使う段階で豚毛ブラシを追加しましょう。
豚毛ブラシは、黒・茶色・無色など、使用するクリームの色に合わせて分けることも大切です。
高価なブラシを何本も揃えることより、馬毛と豚毛の役割を理解し、正しい順番で使う方が重要です。
まずは革靴を履いたあと、馬毛ブラシでホコリを落とす習慣から始めてみてください。
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