
年々、厳しい残暑が長くなり、なかなか長袖シャツやジャケットを着る気になれない方も多いと思います。
9月から10月にかけて店頭に立っていると、毎年のように聞かれる質問があります。
「クールビズは9月末まで?」
「10月になってもノーネクタイで出勤して大丈夫?」
「会社はビジカジ推奨で、ジャケットを着なくてもよいと言っているけど不安……」
夏から秋へ変わる時期は、仕事の服装を戻すタイミングに迷いやすくなります。
今回は服装の選び方だけでなく、国の政策としてクールビズがどのように扱われているのかについても解説します。
結論からいうと、現在のクールビズには、政府が定める全国一律の終了日はありません。
ただし、2026年度の環境省本省では、5月1日から9月30日までを集中的な実施期間としています。
そのため、クールビズの終了時期を考えるうえでは、9月30日がひとつの目安になります。
ただし、実際の職場では、会社が定める実施期間や服装規定が最優先です。
この記事では、クールビズがいつまでなのかを国の方針から整理したうえで、10月以降にどのような服装へ戻せば失敗しにくいのかを、スーツ販売歴15年以上の経験をもとに初心者にもわかりやすく解説します。
📌この記事は定期的に内容を見直し、最新情報へ更新しています。

クールビズはいつまで?結論は9月30日がひとつの目安
2026年のクールビズは、9月30日をひとつの目安にするとわかりやすいでしょう。
環境省本省(東京)は、2026年5月1日から9月30日までを集中的な実施期間としています。
一方で、環境省は企業や自治体に対して、この期間だけに限定せず、日々の気温、仕事環境、ワークスタイルなどに合わせて、健康を第一に快適で働きやすい服装を選ぶよう呼びかけています。
つまり、9月30日は全国共通の厳密な終了日ではありません。
- 環境省本省の集中実施期間は9月30日まで
- 政府による全国一律の終了日はない
- 実際には会社の服装規定が最優先
- 10月以降も暑い日は、職場のルールとTPOに合わせて調整する
👉 職場の服装基準がわかりにくい場合は、この4項目を押さえておくと判断しやすくなります。
会社が期間を決めている場合は会社ルールを優先する
勤務先が「5月1日から9月30日まで」のように期間を定めている場合は、そのルールに従うのが基本です。
ですが、クールビズは何を着てもよいという意味ではありません。
ビジカジが「制限を設けたカジュアル」であるのと同じように、クールビズも職場や相手に合わせた範囲内で服装を軽くする取り組みです。
社内ではノーネクタイが認められていても、
取引先への訪問、式典、重要な商談などではジャケットやネクタイが必要になることがあります。
判断に迷った場合は、勤務先の服装規定や総務からの案内を確認しましょう。
👉 職場で認められる服装の範囲がわからない方は、ビジネスカジュアルの正解|初心者が外さない基本ルールも参考にしてください。
会社が期間を決めていない場合は気温とTPOで判断する
会社から明確な案内がない場合は、カレンダーだけで判断する必要はありません。
10月でも暑い日はあります。反対に、9月中でも朝晩が冷えたり、冷房の効いた室内で寒く感じたりすることがあります。
日々の気温、職場の室温、外出の有無、会う相手を基準に調整しましょう。
職場のルールが曖昧な場合の安牌は、ジャケットとネクタイを持参することです。
着用しない時間があっても、必要になったときにすぐ服装を整えられます。
クールビズは国の政策としてどのように始まった?
クールビズは、単に「夏はネクタイを外そう」という服装ルールから始まったものではありません。
地球温暖化対策の一環として、過度な冷房に頼らず、
夏を快適に過ごすライフスタイルを広げるため、政府が2005年度に提唱した取り組みです。
適切な室温管理と、その環境に合った軽装を組み合わせることで、省エネルギーとCO2排出量の削減につなげることが本来の目的です。
ノーネクタイや半袖シャツは、その目的を実現するための方法のひとつです。
💡「ネクタイを外しているからクールビズ」ではなく、働く環境と服装の両方を見直す考え方だと理解するとわかりやすいでしょう。
2021年度から全国一律の実施期間はなくなった
以前は、政府がクールビズの実施期間を示していました。
しかし、2021年度からは、政府が全国一律の実施期間を設定しない方針へ変わっています。
背景には、
地域ごとの気候差、
季節外れの暑さ、
働き方の多様化、
などがあります。
北海道と沖縄では、暑さの厳しくなる時期が異なります。
同じ地域でも、屋外での業務が多い職場と、冷房の効いたオフィスでは快適な服装が変わります。
そのため現在は、決められた日付で一斉に服装を切り替えるのではなく、
地域、気温、体調、仕事内容などに合わせて柔軟に判断する考え方が基本です。
2026年度は「デコ活」とオフィス服装改革の一環
現在のクールビズは、環境省が進める「デコ活」の一環として呼びかけられています。
👉 デコ活とは、脱炭素につながる新しく豊かな暮らしをつくる国民運動です。
2026年度の環境省資料では、全世代が働きやすい服装を選べる「オフィス服装改革」や、TPOに応じた服装の自由化も紹介されています。
クールビズは、夏だけの決められた制服ではありません。
健康を第一にしながら、職場、仕事内容、会う相手に合わせて、快適でちゃんとして見える服装を選ぶ取り組みとして位置づけられています。
この考え方を押さえると、
「9月30日を過ぎたら必ずネクタイを着ける」
「10月になった瞬間に夏物をすべてしまう」
と機械的に判断する必要がないことがわかります。

販売現場では「いつまで着るか」をどう案内している?
実際の販売現場でも、9月になると、半袖シャツやスラックスの買い足しに来店されたお客様から、
「クールビズっていつまで?」
「そろそろジャケットも持っている方がいい?」
という相談が増えてきます。
「まだ暑いからスーツを着たくない」
「駅でジャケットを着ている人が増えてきて不安」
と感じている方が、年々多くなっている印象です。
もちろん、職場環境や仕事内容には個人差があるため、
すべてのお客様へ「世間では何月何日までクールビズです」とお答えすることはできません。
まずは、次のような職場環境をお伺いします。
- 社内勤務が中心なのか
- 営業や外回りがあるのか
- 取引先を訪問する機会があるのか
- 急な来客に対応する可能性があるのか
- 勤務先に明確な服装規定があるのか
勤務先がクールビズを継続しているようであれば、半袖シャツとスラックスのスタイルを続けても問題ありません。
ただし、急な来客や社外対応が想定される場合は、長袖シャツを腕まくりして着用するか、
予備の長袖シャツ、ジャケット、ネクタイを会社のロッカーへ用意しておくと安心です。
外出予定がある日は、手持ちのスラックスと合わせられるジャケットとネクタイを持参してもよいでしょう。
💡 必要に応じて、タイドアップしたジャケパンやセットアップへ切り替えられる準備をしておく。
私が店頭でご提案する中では、この着地になるケースが多いです。
10月以降は何を着ればいい?
クールビズ終了後の服装は、夏の軽装から冬のスーツスタイルへ一日で切り替える必要はありません。
気温と仕事の内容を見ながら、少しずつジャケットやネクタイを戻していく方が現実的です。
社内勤務が中心の日
会社の服装規定で認められており、社外対応や来客予定がない日であれば、半袖シャツとスラックスのクールビズスタイルを続けても問題ありません。
ただし、次の項目には注意が必要です。
同じクールビズでも、会社によって認められている服装は異なります。
💡「暑いから」という理由だけで判断せず、勤務先のルールと周囲の服装を確認しましょう。
営業・取引先訪問がある日
他社への営業や関係各社への訪問予定がある場合は、自分の勤務先だけでなく、訪問先の服装基準や相手への配慮も意識します。
関係性ができている訪問先であっても、自社のクールビズ基準が相手先でそのまま通用するとは限りません。
特に、次のような場面ではジャケットを着用する方が無難です。
- 初対面
- 重要な商談
- 式典
ノーネクタイでよいかわからない場合は、ネクタイをバッグへ入れておくと安心です。
クールビズだから常にジャケットやネクタイが不要なのではありません。
👉 社外では、必要なときにすぐ服装を整えられる準備が重要です。
服装規定が曖昧な職場
職場のルールが曖昧な場合、最初から大きくカジュアルダウンするのはおすすめできません。
まずは長袖シャツとスラックスを基本にし、ジャケットとネクタイを用意しておくと安心です。
暑い時間帯はジャケットを脱ぎ、長袖シャツの袖をまくることで体温を調整できます。
周囲の服装や上司の判断を確認しながら、少しずつ自分の職場環境に合わせて調整しましょう。
ビジネス初心者にとって大切なのは、
「オシャレに見えること」よりも「失敗しないこと」です。
クールビズ終了前後に見直したい4つの服装

シャツ|ノーネクタイでも首元が決まるものを選ぶ
クールビズでは、ネクタイを外したときの首元が目立ちます。
襟が大きく開きすぎるシャツや、柔らかすぎて襟がつぶれるシャツは、だらしなく見えることがあります。
10月以降もノーネクタイを続ける場合は、襟の形が崩れにくく、
第一ボタンを外しても首元が整うシャツを選びましょう。
👉 ノーネクタイ、半袖シャツ、パンツ、革靴まで含めた基本は、
▶︎クールビズでダサくならない着こなし|初心者が失敗しない5つのルールで解説しています。

ポロシャツ|Tシャツよりきちんと感を出しやすい
ポロシャツは、ワイシャツよりカジュアルで、Tシャツよりドレス寄りのアイテムです。
襟があるため、Tシャツだけでは少し不安な職場でも取り入れやすく、ビジカジ初心者の安牌になります。
ただし、10月以降も着用できるかは、会社の服装規定と気温を確認してください。
👉 色、素材、サイズ感などの条件は、
▶︎ビジネスカジュアルに合うポロシャツの選び方|失敗しない基本ルールで詳しく紹介しています。

Tシャツ|会社が認めている場合でも生地とサイズに注意する
ビジネスシーンのTシャツは、選び方を間違えると一気に部屋着感が出るアイテムです。
会社でTシャツが認められている場合でも、無地、厚手、ジャストサイズを基本にしましょう。
社外での打ち合わせや初対面の相手と会う日は、ジャケットを羽織るとドレス感を補いやすくなります。
👉 Tシャツ通勤が向いている職場と選び方は、
▶︎会社にTシャツ出勤はあり?|ビジネスカジュアルで失敗しない基本ルールで解説しています。

肌着|秋口も汗と透け対策は必要
9月から10月は、朝晩が涼しくても日中は汗ばむことがあります。
白シャツの下では、白や黒よりも、肌の色に近いベージュ系の肌着が目立ちにくくなります。
ノーネクタイで第一ボタンを外す場合は、首元から見えにくい深Uネック、Vネック、深Vネックを選びましょう。
👉 肌着の色、首元、素材、袖丈の基本は、
▶︎スーツに合う肌着の選び方|初心者が失敗しない基本ルールにまとめています。

クールビズはいつまでか迷ったときの確認順
クールビズを続けてよいか迷った場合は、次の順番で確認しましょう。
- 会社の実施期間と服装規定
- 取引先やその日の仕事内容
- 日中の気温と職場の室温
- 周囲の服装
- ジャケットやネクタイを持参できるか
最も優先するのは、会社のルールです。
そのうえで、社外の相手と会う日は相手への配慮を加え、気温や体調に合わせて調整します。
「10月だから絶対にスーツ」
「暑いから何を着てもよい」
のどちらかに決めつけるのではなく、
仕事に必要なきちんと感を残すことが大切です。
クールビズについてよくある質問

クールビズは10月も続けてよいですか?
会社が認めていれば、10月もクールビズを続けることは可能です。
政府による全国一律の終了日はなく、環境省も日々の気温や仕事環境に応じた柔軟な服装を呼びかけています。
ただし、勤務先が9月30日までと定めている場合は、会社のルールを優先してください。
10月にノーネクタイだと失礼ですか?
ノーネクタイだけで失礼になるとは限りません。
社内規定、業界、会う相手、訪問目的によって判断が変わります。
初対面の相手、重要な商談、式典など、判断に迷う場面ではネクタイを着用するか、少なくともバッグへ入れておくと安心です。
環境省のクールビズはいつまでですか?
2026年度の環境省本省(東京)は、5月1日から9月30日までを集中的な実施期間としています。
ただし、企業や自治体には、この期間だけに限定せず、気温や仕事環境に応じて快適で働きやすい服装を選ぶよう呼びかけています。
冷房は必ず28℃に設定するのですか?
必ずしもエアコンの設定温度を28℃に固定するという意味ではありません。
環境省が示している28℃は、冷房時の室温の目安です。
建物、人数、湿度、日当たりなどによって、エアコンの設定温度と実際の室温は異なります。
健康を第一に、室温や暑さ指数を確認しながら空調を適切に使用しましょう。
半袖シャツは9月までですか?
半袖シャツにも、全国共通の終了日はありません。
会社が認めており、気温に合っていれば、9月以降も着用できます。
ただし、朝晩との温度差や社外対応を考えると、秋口は長袖シャツや羽織れるジャケットも用意しておくと調整しやすくなります。

まとめ|9月30日を目安に会社ルールと気温で判断しよう
2026年のクールビズは、9月30日がひとつの目安です。
ただし、現在は政府による全国一律の実施期間はありません。
クールビズは、決められた期間だけネクタイを外す制度ではありません。
健康と働きやすさを守りながら、職場と相手に合わせて、快適でちゃんとして見える服装を選ぶ取り組みです。
💡 迷った場合は、まず会社のルールを確認し、必要な場面ですぐ服装を整えられる準備をしておきましょう。
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クールビズ終了後にビジネスカジュアルへ移行する方は、ジャケット、パンツ、インナー、靴の基本的な組み合わせも押さえておきましょう。
ビジネスカジュアルに合うポロシャツ
職場でポロシャツが認められていても、襟の形やサイズ感によってはラフに見えることがあります。仕事で失敗しにくいポロシャツの選び方はこちらで解説しています。
▶ ビジネスカジュアルに合うポロシャツの選び方|失敗しない基本ルール
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